こみみかわら版バックナンバー

第55回 「輝け!郷土の星」硬式テニスの前田ミチルさん(七尾中学3年)


全日本ジュニアテニス選手権2019石川県大会(U-14)で優勝

北信越大会でも3位入賞のミチルさん、小学生の時には日本プロテニス協会主催のニュージェネレーションテニス北信越地区予選で1年から6年まで最優秀選手賞に輝き、その全国大会でも3年連続優秀選手賞に輝いた逸材です。

お母さんが高岡市立中学で外部講師として、またスポーツクラブでソフトテニスのインストラクターをしていたことから物心がついた時には小さなラケットとボールを持たされ遊んだことがテニスの始まりです。

プロ選手を目指しテニス漬けの生活を続けて来ましたが2018年に転機が訪れます。元プロテニスプレイヤーの花井俊一郎さんが七尾を拠点に硬式テニスの普及を始めた事を知り、プロになる夢を実現させたいと覚悟を決め家族でお母さんの実家へ引っ越しました。

どん底を味わう

しかし七尾で辛い経験をします。中学生になりより厳しい練習を課して頑張っていたのですが体調を崩してしまいまた。友達と遊ぶこともなく全てを犠牲にして打ち込んでいたため心と体にゆとりがなくなっていたのです。

今まで一度も弱音を吐いたことがないミチルさんでしたが、この時ばかりはラケットを持つ気力さえ失い、好きなテニスが出来なくなりどん底に落ちました。そんなミチルさんを花井コーチがサポートをして見守ってくれたのです。

花井コーチは父親の仕事の関係で中1からオランダに渡り、そこでジュニア全国大会ベスト8に入りオランダ代表の強化選手に選ばれました。高2の夏に帰国、さぁこれからという時に首の大怪我をしてテニスが出来なくなり夢が打ち砕かれたのです。その後大学時代に出会った小浦猛志先生のコーチングで自信を取り戻すことができたと言います。

自らがどん底から這い上がった経験を活かしミチルさんにテニスを通じて自立して自信を持ち人間性を高める指導を行います。ミチルさんはまだ体調は万全でないけれど絵を描いたり、読書をしたり、詩を書いたりとテニス以外のことにも取り組む事でいろんな世界観が広がり、言葉に出せないほどの苦しさに涙したことで、当たり前のことが当たり前に出来ることの有難さを実感していますと話してくれました。



パピヨン

この4月に花井さんによる硬式テニススクール「パピヨン」が開校しました。
テニスはフランスで生まれたスポーツですがパピヨンとはフランス語で蝶です。蝶が花の蜜(指導)を吸って自分の好きな所に自由に飛んでいく思いが込められています。

小6の妹、恵椛(けいか)さんもU-12で県体優勝、北信越3位の実力でお姉さんに追いつきプロを目指したいと頑張っています。

ミチルさんは県の「子どもの夢実現サポート事業」にみんなで力を合わせゼロから手作りのテニスコートを作りたいと応募し見事に採択され、メンバーと保護者、鵬学園テニス部の協力も得て大きなプロジェクトがスタートしました。

地元から硬式テニスでインターハイ優勝を目標に一歩一歩プロを目指したいと話すミチルさん。
将来がとても楽しみです。