こみみかわら版バックナンバー

第76回 七尾市能登島野崎町

在所-能登島野崎町-

「七尾市能登島野崎町(のざきまち)」

小口瀬戸を挟んで観音崎の向側で、能登島東部に位置し七尾湾の外海・日本海に面した、102世帯、376人が暮らす在所です。

在所名の由来

野崎の海岸線は田畑が続き、陸地が海に突き出た先端のことを崎とか岬と言うから、野の岬、野崎となったんじゃないのかなぁ。

昔と今

四百年以上前、塩作りの職人が上杉謙信について現在の上越市塩浜町に移り住んだ歴史があって、今でも毎年交互に往来して今年は野崎から十八名で訪問するんだよ。私が小学生の頃は山遊びや潮干狩りという授業があって、山でアケビやムベ、海でタコやナマコを採ったりしたね。天然の遠浅で冬に潮が引けばそこでソフトボールしていたし、「腹減ったんなら、まったけでも食べておけや」というくらいに松茸も取れていた時代だったね。

昭和三十八年から海を埋め田んぼにしたけど昭和四十二年に減反が始まってね、それで一部が松島海水浴場となりオートキャンプ場が出来たんだ。今年は県内外から約八千五百人も来て、青年団は駐車場、女性会は売店と皆でお世話しているよ。それと市の助成と在所の負担で猪の電気柵を二十㎞作ったよ。在所のみんなで五日間でやったよ。地面から二十㎝と四十㎝に電気線を張ってあり、草が被らないよう、毎月一回は除草しないとならないので三十数区画に分けて責任者を置いたけど今後の維持管理が大変だね。

在所の自慢

神社の狛犬が珍しいよ。富士山の溶岩を運んで来て、その上に獅子が我が子を千尋の谷へ突き落とし、子獅子が這い登っているモチーフだよ。もちろん阿吽になっているし見応えあるよ。まぁ、何と言っても団結力はすごいものがあるよ。

能登島のソフトボール大会では一番先に大声で野次を飛ばすけど、相手チームではなく自分のチームに飛ぶんだから他人が見たら滑稽だと思うけど、それほど仲が良いということなんだね。(笑)

あさみのひとこと

海水浴場の海は、透明で澄みきっていてビックリです。昔在所にはいくつもの神社があったことからも、各地から人が集まって来たと思われ、独自の存在感のある在所です。