こみみかわら版バックナンバー

私の仕事は“漁師”です。

227漁師

漁師の仕事とは


私の場合、大型定置網を使って漁をし、安心安全な魚を皆様に提供しています。



きっかけ


小中高大学と、野球三昧でした。 そのまま漠然と社会人野球へと思っていたところに肩を壊し、治療の日々。 もう治らないと言われて将来を見つめ直したところ、実家が漁業を営んでおり『やってみよう』と思いました。



道のり


両親には安易だと反対されました。幾度と話し合いをし、すぐに実家でやるのではなく、外へ修業に行くことになりました。 門前に漁業支援の実習漁場があり、そちらで寮に入り、2年間修業させていただきました。 能登島や七尾の内浦と違い、外浦は波がものすごく、船酔いや早起きなど慣れないことがあり、すごくきつかったです。 奥能登の漁師の厳しさも半端でなく、毎日帰りたいと思いましたが、両親に根性を見せるため踏んばりました。



仕事の喜び


なんといっても、魚が獲れる喜びがあります。 毎日、今日は何が獲れるか? ワクワクします。 また天候や時間など見極めが大切です。 鰀目は産卵の場所に適していて、4・5・6月が漁の最盛期です。今は鯛やサバが産卵で来ていて、鯛は県内一の漁獲高と言ってもいいほど獲れています。



取組み


「道の駅のとじま」に、朝獲った魚を船から直送して、さばいた海鮮丼を食べていただくお店を出しました。
元々は魚を獲って出荷するだけだったのですが、年々魚は少なくなり、漁業の規制や魚価の低下などもあって、流通の改善をしたいと思っていた時、この出店話をいただきました。



気づき


お店が全国放送のテレビで紹介された時は、その日に用意した食材がお昼前に品切れとなり、遠方から来られたお客様から「特別なことがないと、こんなところに来ないんですよ」と言われました。
ショックな言葉ではありましたが、逆に「特別なことがあると、能登島にも人は来るんだ!」と気を引き締め、マイナスをプラスに変える努力をしています。



現在


地元で10年。 会社は若い人が増え、今ではほぼ20代、30代で構成されています。 地元に活気が出て、漁業青年部も復活しました。 稚魚の放流や、他県からの修学旅行生の誘致など、観光にも力をいれています。 地元の保育園に移動水族館として魚を大きな生簀で持っていき、楽しんだ後にさばいて食べさせるという食育にも取り組んでいます。
この道に入り何度も両親と衝突しましたが、妻の理解や説得もあり、今では自分のする事を理解してくれています。



未来へ


「全ての人に美味しい魚を食べてもらいたい」という信念で、たくさんの仲間と様々な取組みや、いろいろな楽しい活動をしていきたいと思っています。


住所:七尾市 能登島えの目町五五部


電話:0767-84-1305


[mappress mapid="110"]