一本杉の信号
「あぁー! こんな信号まだあるのか!? もう、こんな型、どこにもないはずだ! 大変、めずらしいよ。これ」
一本杉を訪れた、東京の機動隊員の声だ。昔、ここは七尾市でも事故の多い交差点だった。
昭和40年代後半、ついに、角の理容室に車が2台突っ込んだ。
間一髪、これではと、住民は信号機(赤青黄色)の設置を要望した。
そのための条件は、一本杉を一方通行にするということだった。
商店街であるため、飲めない条件だった。苦肉の策だったのだろうか、感知式の「とまれ」の信号がついた。
かつて一本杉は路線バスが走る幹線道路だった。
交差する亀山町から阿良町への道路が拡幅され、一本杉通りより道幅が広くなったことで、そちらが優先道路となり、一本杉が一時停止する路線になってしまった。
しかし、感覚としては、商店街の一本杉が、優先のように思えてしまうのである。
一本杉を通るドライバーの皆さん、安全運転をお願いします。
それにしても、この信号、貴重な宝物だったのですね。