県内の自治体で移住者が一番多い七尾!! 移住者の語らいの場・イジュトーーク
(執筆)小梶 崇
七尾市に移住した人やUターンした人が集まって、ビールを片手に七尾の楽しみ方やいいところを語り合う「イジュトーーク」が40回目の節目を迎えました。2015年11月から延べ参加者は約500人。
毎回、U、Iターン者がゲストスピーカとして、移住した理由や七尾への思いを話し、参加者と交流する場を紹介します。
●始めたきっかけ
発起人は東京都出身の太田殖之、大阪府の小梶崇、高知県出身の坂本実紀。移住した当初友達がまだいなかった太田さんはたまたま子供の習い事を通じて小梶と飲むことに。そこから飲み仲間になった2人の飲むアテは「七尾のグチ」。「同級生いないから友達作るのって難しい」「『新しく来たがんに、挨拶もせんと』ってどこからすりゃいいんだ」。知っている情報をお互いに話し合ううちに、同じことを思っている移住者がいるのではと考えるようになりました。
せっかく七尾に来てくれたのに、うまくいかなくて去っていく人もいる現状を知り、「みんながもっと楽しく七尾で暮らせたらいいね」と、軽いノリでイジュトーークが始まりました。
●進行は流れ任せ
会はゲストの話をメインに進んでいきます。これまで登壇者は40人。輪島出身で東京を経て七尾で開業した美容師さんや、花屋、獣医さん、海外で青年海外協力隊として活躍した人やNPO職員として世界2周した人もいました。
ホストの太田・小梶が進行を手伝いますが、基本はゲスト任せ。毎回、どんな話が出てくるか分かりません。また参加する人も、初めましての方や何度も来てくれている人、いろいろで、どんな参加者と化学反応が起こるか分からない所が楽しみの一つでもあります。
●本番は二次会から
イジュトーークではビールの他、ジュースやお菓子を用意していますが、本番は二次会から。これがしたくて会を開いているといっても過言ではありません。店主がUターン者の神明町の「おでん串あげ灘」さんがおなじみの二次会場です。
ゲストの話を聞いて「それ、分かる」や「こういう風にしたら?」を話したり、太田・小梶にお悩み相談したり。隣で飲んでいる知らない人や店主さんと交流するもよし。元気な人は三次会、四次会…と行くときもあります。
●「横のつながり」生む場に
「若者がいない」という言葉をよく聞きますが、以外といるんです。10代、20代の子がふらっと参加して、友達を呼んで。とてもエネルギッシュな回もあれば、逆に60、70代、もっと上の人も来てくれるときもある。
飲み終わった後、参加している人たちが連絡先を交換して後日集まって、横のつながりを作ってくれるのがこれまたいいつまみ。いろんな人と出会えるからと、ネタ探しによく顔を出していた新聞記者さんもいましたね。
●一番の思い出は…
参加していた人の中から起業した人が出たことかな。開業したタイミングに合わせて特別編イジュトーークをその店で開いたのは思い出深いです。その人たちは起業して忙しくなって、あまり会には来られなくなったけど、たまにお店に顔を出して元気にやっている姿を見るとこっちも元気をもらえます。
嬉しいことは、参加した人がメディアに露出しているのを見るのがうれしい。新聞やテレビに出ていると「この人と前飲んだんだよ!」って言えるでしょ。頑張っているなって姿を見て、また元気になる。
●県内移住者1位の七尾市
先日出された石川県の統計では、七尾市が移住者数1位になっていました。外に出て行く人もいるけれど、入ってくる人もたくさんいるんです。それは皆さんの近くにもいるかもしれない。私たちは幸い、地域の人に優しくしてもらい、仲間が居て悩みが話せる。けど、みんながうまく地域に入っていけるわけではありません。
なのでもし、見慣れない人がいたら声を是非掛けてあげて下さい。それがきっかけで「七尾っていいところだな」って思ってもらえればもうけものじゃないですか。その時には「『イジュトーーク』っていうのがあってやな」と言ってもらえると本当にありがたいです。
次のゲストもまだ決まってないけど、50回目は何をしようかな、と今から楽しく悩んでいます。移住者の人も、一度県外に出て帰ってきた人も、そうでない人も、皆さんをお待ちしています。
■イジュトーーク
毎月木曜午後7時半から、旧銀行を活用したコワーキングスペース「banco(バンコ)」(生駒町3番地3)で。参加費は500円。
問い合わせ先・・・・太田090 4320 1777 HP「能登半島七尾移住計画」