七不思議のお寺 小嶋山妙観院
小島町三丁目にある小嶋山妙観院。高野山真言宗の寺院で、山の寺寺院群のうちのひとつです。
天長7年に弘法大師空海が巡礼の途中で訪れた際、霊木を得て一刀三礼し聖観世音菩薩像を彫り込み安置したのが始まりとされています。
天正9年には前田利家が七尾城本丸付近の寺屋敷から現在地に境内を移し、その後も代々加賀藩主が信仰したことで、前田家の家紋である「剣梅鉢」を寺紋として掲げる事を許されているそうです。
ベイモールの向かい、西湊保育園のお隣にあります。
昔この辺りは海で観音堂がある小山は海に浮かぶ小島だったそうです!
むき出しの地層から海の中にあったことがよくわかります。
山号の「小嶋山」や町名の「小島町」由来はここからきているんですね。
浦島太郎に出ててくる竜宮城を思わせるような素敵な門構えです。
門の下には弘法水と呼ばれる水があります。
階段を登って行くと高台から七尾の街が見えます!
ここから七不思議巡りスタートです。
第一 観世音菩薩の不思議
諸国巡礼中の弘法大師が、この島に流れついた観音経の書かれた1本の流木で、
聖観音様を御彫刻になりました。33年に一度の開帳秘仏です。
次の開帳予定は2025年だそうです!
第二 竹に虎の釣り鐘の不思議
約300年前のこと、願いがかなわず入水した女性が龍に化け、釣り鐘を何度も海へひきずり込むので「龍虎相打つ」の故事にならって、全国にただ1つの「竹に虎」の釣り手の鐘になりました。
第三 弁財天の不思議
こちらも約300年前、敦賀の「気比の宮大社」の弁財天が大波にさらあれ、弁天さまがこの地に流れ着き、それ以来大切にお祀りしています。
ある家のお嫁さんとお姑さんを仲直りさせたという伝説もあります。
第四 そうめん不動尊の不思議
お寺の忙しい時に身を変えて、お参りの人々に「そうめん」をふるまったという言い伝えがあります。
お不動さんにはめずらしく、柔和な表情をされています。
第五 夫婦岩の不思議
山門の横に左右から迫る岩が隙間をつくっており、左右の岩が相寄る姿を見ると家庭円満・子孫繁栄のご利益があるとされています。
第六 底なし池の不思議
この池の中央には龍に化けた女が引きずり込んだ釣り鐘が入るくらいの縦穴があいていて、そのまま七尾湾へ通じていると伝えられています。
第七 獅子岩と鼓岩の不思議
手前の獅子岩が奥の鼓岩の音色に合わせて喜び舞うといいます。
また鼓岩を手でたたき、その音を聞くと頭痛が治るともいわれています。
七不思議のひとつひとつが興味深く、おもしろいものばかりですよね!
ぜひ伝承を楽しみながら参拝してみてください。