七尾市矢田新町「七尾鉄道発祥の地」
七尾市矢田新町の道路脇に「七尾鉄道発祥の地」と書かれた記念碑と蒸気機関車の動輪、「C 56 123」と書かれたナンバープレートがあります。
平成10年4月、七尾線開業100周年に設置されました。
明治31年、現在のJR七尾線の前身である七尾鉄道株式会社線が開業しました。
当時はここに矢田新駅があり、現在の本津幡駅である津幡駅までの間を機関車が走っていました。
開駅当時は貨物のみ扱っていましたが、明治37年11月には七尾港も整備され、奥能登各地から船便連絡のため旅客も扱うようになり明治38年4月からは金沢への直通運転を開始しました。
大正6年には七尾港駅に改称しています。
昭和4年12月、七尾線が能登中島駅へ延伸されると貨物専用駅となりました。
その後、貨物輸送体制の変化に伴い昭和59年1月に86年の歴史に幕を閉じました。
動輪が付いていた蒸気機関車は昭和13年に三菱重工業神戸造船所で製造され、昭和16年から32年間の長い間七尾線を走り続けていました。
走った距離は178万キロで、地球45周分に相当するそうです!
昭和48年にその役目をディーゼル機関車に委ね、御祓公園や希望の丘公園で静態保存されて、子供たちを楽しませていました。
しかし雨風による損傷で解体されることとなり、動輪とナンバープレートのみが今も保存されています。
参考資料:記念碑の文
普段は何気なく通り過ぎていましたが、足を止めよく見てみることでまたひとつ七尾の歴史を感じることができました。