代々伝わる、地域の伝統行事、田鶴浜の左義長と御赦免。
いつのころから始まったのか、田鶴浜の左義長。建具職人がゆっくりと旧正月を過ごす、そんな風習があった田鶴浜町。左義長は2月14日と決まっていた。昔は、東、中、西、南、殿、登、丸山、上野ヶ丘、各町内が大川沿いで、正月飾りと御赦免を燃やし、それぞれの宿で、判字物を行い、それは盛大であった。今は環境を考慮して、住吉神社で8町内が一緒になって左義長を執り行っている。ところで、御赦免とは何だろう?1月中頃、若い衆が全戸にご赦免の紙を配る。各家庭の女性が、家内安全や様々な願いを込め、配られた紙を針で縫い、2個仕上げることになっている。田鶴浜に嫁いだ娘は、御赦免作りを姑から教わり、浜の風習を学ぶ。能登島に流刑された人の御赦免を願ったとも、疫病が流行ったとき治癒完治を願ったとも、また、流れ星のように見えるその形に願いを託したとも言われるが、その真意は定かでない。福井県勝山市の左義長も、2月に盛大に行われている。同じような短冊をつり、共通することが多い。なぜこのような左義長が始まったのか、田鶴浜と勝山、関係があったのか、無かったのか、それもわからない。能登地方、最期の砦の左義長には、近隣からも駆け込みで、正月飾りが持ち込まれてくる。住吉神社の境内に昇る炎。
田鶴浜左義長まつり。町内の各家にもこの短冊が吊るされる。
時を待つ御赦免(ごしゃめん)家々の願いが、込められている。
御赦免は紙で作られ、竹に吊るされる。
2月12日、午後2時。神事始まる。
8町内の代表が、一斉に点火。
これも、また大事。
火を見守る女の子。
火を操るのは、経験豊かな先輩方だ。
今年も無事終了!最後の後片付けだ!