2つの神に守られた在所でつくられる「どぶろく」
「杉玉」と「どぶろく」昨年11月、蒼々と吊るされた「杉玉」。枯れて茶色くなっている。もうしばらくするとその杉の葉は、朽ち落ちていく。それまでの間、ここにお酒が造られたことを知らせている。「杉玉」は神にお供えするお酒が出来たことに感謝する印。全国で「どぶろく」造りが認められている神社は30社ほど。石川県では中能登町の能登部上、下、二宮の3社だけ。ここ二宮の天日陰比咩神社では、地元の人たちが育てた酒米で「どぶろく」が造られる。毎年11月中頃になると七尾税務署の人が出来栄えの検査にやってくる。そして新しい「杉玉」が吊るされる。12月5日の新嘗祭では、その年の収穫に感謝して五穀と「どぶろく」をお供えする直来(なおらい)では、新酒のどぶろくが振舞われ、地元の人たちは、この新嘗祭を「どぶろく祭り」と呼んでいる。能登国二宮神社には天日陰比咩(あめひかげひめ)と伊須流支比古(いするぎひこ)の神が鎮座していることから、ここの在所の名前が二宮となったと言われています。
境内にある酒蔵「みくりや」
この樽でどぶろくが
この甕にもどぶろくが
どぶろくは真っ白ですが、日が経つと、こんなのに。最後に残った「どぶろく」もう飲めませんね。11月が待ち遠しい!