こみみかわら版バックナンバー

私の仕事は『健康管理士』です

251健康管理士

健康管理士の仕事とは


特定非営利活動法人日本成人病予防協会の認定資格で、健康管理や予防医学の知識と意識を普及する仕事です。



きっかけ


私は料理が好きで調理師の資格を持っていたのですが、結婚、出産、専業主婦を経て二十六歳の時に七尾ヤクルト販売に入社しました。すると社長から、ヤクルトは健康を推進する会社なので、健康管理士の資格を取得するよう勧められたことがキッカケです。



道のり


ヤクルトレディーと一緒に企業を訪問し健康推進の啓蒙をしていました。当時は健康管理を啓蒙するといっても、どちらかといえば商品説明と関連した内容になりがちで、私自身が深く健康管理について思い入れがあったわけではありませんでした。その頃まだ料理の思いが捨てきれず十年勤めたヤクルトを退職し北陸銀行で昼食の献立の仕事に就きました。少しでも美味しいものをと地元の食材を選び、料理に工夫をこらし色々なレシピを考案し毎日が充実してきた矢先、交通事故に遭いました。追突され頚椎損傷で一年間動けず、その後に手術、療養で二年間過ごします。突然の事故で一瞬にして夢も希望も失ってしまいました。怪我の痛みや痺れは今でも完治せず、精神的に落ち込み悩んでいました。そんな時主人の伯母が健康セミナーに誘ってくれ、そこで改めて日々の健康管理の大切さを知ります。痛みや精神の不安で薬依存症になっていましたが、お薬も必要以上に飲む必要はありませんし、一度薬に頼ってしまうと、断つことがとても辛いのです。やめること自体が不安になり、それで夜も眠れなくなるという具合です。そんな状況を抜け出せたのも健康管理士による講演を聞き、私自身が健康管理の大切さを身を持って体験でき、そして健康管理士として働きの場があったことです。



意外な話


高齢化が進む中で介護保険料や医療費が増えています。保険料基準額で石川県は全国六位で、その石川県の中で七尾市は五位なんです。長生きしても病気で薬漬けになっていてはせっかくの人生がもったいないです。毎日しっかりと健康管理を行い病気を防ぎ、健康で過ごすことが自分のためでもあり、社会のお役にも立つのですね。



これから


健康管理士は認定制度ができて二十二年経っていますが、専門の職業としている人は少数です。どちらかといえば、地域、学校、家庭、医療福祉施設内での健康管理指導をしたり、健康・食品関連の会社の社員教育や営業ツールとしての健康指導として活用されています。ヤクルト時代に取得した資格ですが、ブランクがありますので、もう一度学びを深めて健康セミナーで講演できるようになり、一人でも多くの方に健康な生活をしていただければと願っています。