こみみかわら版バックナンバー

私の仕事は バスガイド です

238バスガイド

バスガイドの仕事とは


バス旅行が、楽しく安全に運行され、楽しい旅の思い出をお客様と一緒になって作っていくことです。



きっかけ


七尾商業の修学旅行で九州に行き、一週間共に旅したガイドさんに多くの生徒が涙を流し別れを惜しみました。 バスガイドさんはこんなに人に慕われる職業なのだと感激し、「よし私もなろう」とその時、決意しました。 しかし、高校では簿記、珠算を学んでいるのだから銀行など事務職へ就職するのが一般的でした。 学校では「変わった子」となり、親も親戚も心配して反対です。 なんとか私の思いを理解してもらい、近江鉄道に入社することが出来ました。



道のり


当時全国でも珍しい1年教育の会社でした。 「バスガイド、見てきたような嘘を言う」と川柳にもありますが、歴史、観光などマニュアルを覚えます。 しかしこの会社では「雪」について5分間話して下さい、「桜」について3分間話して下さい、という訓練をしました。 これは臨機応変な対応能力をつける上で貴重なトレーニングとなりました。



大変だったこと


若い頃、酔っ払ったお客様の、バスガイドを見下し馬鹿にした言動に、悔しくて、悔しくてそのままバスを降りてしまおうかと思いました。 その時、ドライバーが「後2時間」 「後1時間」と小声でささやいてくれ、なんとか我慢できました。 まだまだ未熟だったんですね。 今ならそんなお客様でも、愛嬌で手のひらに乗せ、度胸でひっくり返しちゃうんですけどね(笑)



仕事の喜び


とにかく自分もお客様も共に楽しむことなんです。 自分がお客様に溶け込んで一緒に楽しまなければお客様も楽しむことは出来ません。 そういう事に、ある時気付いたのです。楽しんでいるお顔やお姿を見た時、そこに本当に喜んでいる自分自身がいるのです。



心がけていること


家庭との両立が求められますが、生活感が出ないよう、どれだけ疲れていても、清潔にし、身だしなみを整え、どのようなお客様に対してもキビキビと笑顔で対応することを心がけています。



これから


これまで続けられたのも家族、先輩、同僚のおかげだと本当に感謝しています。 また専務から「北陸交通のお母さんや、まだまだ頼むぞ!」と言って頂き、ご恩返しをしなければと思います。 健康で元気な間は若いガイドさんに経験を伝える役目と、個人的には新幹線開業で能登に来るお客様とご一緒し、生まれ育ったふるさと能登をご案内できればと思います。