私の仕事は 海上保安官 です。
海上保安官の仕事とは
海難事故防止や救助、船舶交通の規制、海上での犯罪捜査など、海の安全全般を任務とします。 全国11管区あり、北陸は第9管区で石川県から新潟県まで担当します。私は全長30mの巡視艇はまゆきで七尾から輪島沖まで巡視しています。
きっかけ
私は新潟県出身ですが中学3年の時、中越地震で被災し、避難生活の中で何気ない普段の生活が実は当り前でなく、多くの人に支えられているのだと気付かされました。大学で将来を考え始めたとき、東日本大震災があり、人命を救う仕事に携わりたいと決め、海上保安庁へ応募しました。
道のり
1年目、舞鶴の海上保安学校に入学し訓練を受けました。 同期180名が全国から集まり寮生活です。 入学初日から分刻みのスケジュールで最初は大変な生活でした。 しかし慣れてくると、部活の合宿のようで充実した楽しい1年間でした。
航海科で、操船、気象、計器などを学び、水泳などを通じて心身の鍛錬も行いました。 現在は先輩から天気や波の状態を読むコツやロープのさばき方など実践を仕込んで頂いています。
仕事の大変さ
海上での事故や事件は予測が出来ません。 一度事故が起これば命に関わることが多いのです。 海上で安全指導を行いますが、レジャーで海に出ている人の中には、「海の怖さ」を余り意識していなく、どこか他人事のような方もいますが、安全指導の理解度が生死の別れ目となります。 だからこそ、そこに海上保安官としての力量が問われるのです。
また行方不明者の捜索も行いますが、無事発見救助できる場合、無念にもご遺体で発見される場合、残念ながら発見に至らない場合もあります。 いずれにしても、ご家族の元へ帰られた時は使命が果たせたと安堵します。
心がけていること
地元の漁師の方との会話を心がけています。 海の中まで知り尽くしている知識や知恵は貴重な情報です。
配属された土地ならではの情報を将来に渡って蓄積していき、私自身、第9管区全域が自分の地元といえるくらいに精通した海上保安官を
目指したいと思っています。
本来
陸では、警察官が犯罪取締り、消防士が救命救助ですが、海はその両方を海上保安官が担当します。 それらの任務はもちろんのこと、船乗りとしても早く一人前となり、先輩と同じように頼もしい姿を見せられるよう頑張ります。