第8回「輝け!郷土の星」そろばんの鳥毛 遥斗くん (小丸山小3年
珠算学年別で石川県1位
平成27年12月、日本珠算連盟の全国そろばんコンクール学年別で見事石川県1位に輝いた遥斗くん。
物心が付いた時からとにかく数字が好きだった。
2歳にして1から100までの数字を覚え、お絵かきボードには数字を書いては消し、書いては消して
遊ぶ子だった。
入学前に算数のドリルを自ら進んで取組んでいた。
母親はそんなに数字が好きならばと1年生になって土田珠算塾に連れて行く。
大粒の涙
「そろばんは楽しい!」すぐに虜になった。好きで楽しいことをやるのだから腕前は見る見る上がった。
コンクールは7月の暗算、12月のそろばんと年2回行われる。
1、2年生の時すでに両方とも1位だったので、自信があった3年生の暗算コンクール。
母親から結果を知らされた瞬間、大粒の涙がボロボロ流れた。
3位だった。
悔しくて涙が止まらなかったという。
母は「そんなに悔しいのならもっと練習したら」と一言。
油断があったと気付き塾では無駄口はせず真剣にそろばんに向き合った。
見事に結果が出た。
「リベンジできて嬉しかったです」と笑顔の遥斗くん。
次は初段になることを目標に頑張っている。
ハルトマン博士
算数では誰よりも早く解答するので同級生が付けたあだ名である。
小3では二桁の掛け算を習うが問題を見て瞬時に答が出てくるという。
それは暗算をすると頭にそろばんが浮かび、数字を見て指先を動かすと頭のそろばんの珠が動きだし
答えが出るという。
暗算と言う秘密兵器を持ったハルトマン博士は「どんたく」のレジのお姉さんをも驚かせる。
お母さんとのお買物、レジでおつりが計算される前に、その答えをお姉さんに告げる。
レジの金額を見たお姉さんが、「あら凄いねぇー」と驚いて声をあげてしまう。
35×49
それならばと問題を出した。
35×49 指先が動いた。
「1715です」 約2秒だ。
その速さに驚いた。
「そろばんは集中力が大事なんです」と土田先生。
そのため塾では正座で練習し姿勢を重視している。
遥斗くんは背筋が伸びすごく綺麗でそろばんにぴったりな姿勢だという。
辛いことは何と聞くと、間違えた問題の直しだという。丁寧にやると問題数がこなせず点数が取れない。
先生が基本はまず間違えないこと、間違えない訓練を続けることで問題数も増えてくると指導する。
しかし、遥斗くんは、それでも問題数を増やすことを意識する。
スピードを上げ問題数を増やすことの中で正確さも高めようと挑戦し葛藤しているのだ。
その是非はわからないが、自分で考え、正確さとスピードの両立を追求している姿に遥斗くんの真骨頂を見た。
お母さんに性格を聞くと、頑固で負けず嫌いで理論家でかつ天真爛漫だという。
好きなテレビ番組は、ドクターG、逃走中、そしてクイズ番組だ。
なるほど! これらはどれも結果や答え出すため追求していく番組ではないか。
きっと天から「そろばん」を授かったに違いない。 頑張れ ハルトマン博士!