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第6回 「輝け郷土の星」ソフトテニス 山崎 綾乃さん・藤岡 佑衣さん ペア(中能登中学3年)

全国大会 準優勝



8月、第46回全国中学校ソフトテニス大会が山形県天童市で開催され、64ペアが出場した女子個人戦で見事準優勝を成し遂げた山崎・藤岡ペア。中学生はシングルがなくダブルスでゲームする。3年生女子テニス部員は5名、昨年秋に長元コーチが二人をペアに決めた。お互い予感があったという。綾乃さんは鳥屋ジュニアで小2から、佑衣さんは七尾ジュニアで小3からテニスを始めた。佑衣さんは七尾市在住だがジュニアで全国大会へ行けなかった夢を果たすためテニスの強い中能登中学へ越境入学をした。綾乃さんは小6で全国大会へ出場し2回戦まで進んだが、中学では優勝したいと入部した。


伝統の中能登中学


原点は鳥屋中学女子テニス部にある。北信越優勝、全国出場の実績を持つ。中能登中学に統合された一昨年と昨年は個人戦で全国ベスト8に進出している。そして今回の準優勝につながっていくのだが、監督、コーチも全国大会という経験を重ねる中で、毎回反省点を洗い出し、勝つための戦略や戦術が巧みになってきたという。宿谷監督に二人の強みを聞いてみた。後衛の山崎はパワーがあり中学生離れした重くてスピードのあるレシーブを返し、前衛の藤岡はラリー中の際立った勘の良さでボレーを決める。そして二人に共通することは高い目標を持っていることと負けん気が強いことだと話す。綾乃さんは相手の打球が速ければ速いほどレシーブを返しやすいと言い、佑衣さんは相手を迷わす動きを考えると言う。テニスはメンタルの勝負でもある。いかに相手の精神状態をかく乱するかだが、逆に気を乗せられないと一気にやられてしまう。監督は正直ベスト8も厳しいかなと思っていたので驚いたというが、練習量を聞くと年末年始以外、毎日だというから地力がついていたのは間違いない。



仲が良いということ


二人は仲良しではあるが、べったりの仲良しではない。お互いの目標が一致しているので必要なパートナーなのだ。だからこそ練習では言葉がストレートになり時として感情がぶつかり合う。キャプテンが心配してコーチに相談したという。しかし、そんな感情を引きずりながら、気まずい状態でも練習は続く。そしていつの間にか元に戻っている。強さの秘訣はそこかも知れない。高い志は私情をコントロールするのだ。本当に仲が良いということは、目標に向って成果を出すため、どんなことがあっても最後まで協力しあう仲間のことだと二人の姿から教えられた。5勝1敗での準優勝、綾乃さんは負けるかもしれないと思ったとき声援によってピンチが乗り越えられ応援の力を感じ、佑衣さんはラッキーなプレーも多く運も感じたが、努力した分だけ結果がついてきて神様が見ているんだと感じたという。これからもテニスを通じて何を学び、どう成長するのだろうか。楽しみな二人である。