こみみかわら版バックナンバー

第14回 「輝け!郷土の星」 柔道の大橋 洸俊くん(東部中3年)


石川県中学校総体の柔道90kg超級で優勝


100kg、110kgの選手が出場する90kg超級に出場した洸俊くんは93kgです。そんな中での優勝はとても嬉しいと笑顔の洸俊くん。続く全中にも石川県代表として出場し2回戦で敗れたものの、その相手は大会優勝した187cm、140kgを越える大阪代表の斉藤選手でした。日本を代表する柔道家で金メダリストの斉藤仁さんの息子です。内股で一本を取られ実力差を実感したと言います。そんな洸俊くんは小2から柔道を始めます。キッカケは柔道を習っていたお兄さんがバスケットに転向、その柔道着を前に「柔道やって見れば」とお母さんに勧められ、体が大きかった洸俊くんもそれならやって見ようかと思ったそうです。七尾武道館で練習している全日本柔道少年団の松木監督のもとへ通い練習が始まります。


目標はオリンピック


最初の頃は1対1で勝負することが楽しく練習も辛くありませんでした。しかし小3の全能登大会では2回戦で負け、とても口惜しく思いました。それからは積極的に練習するようになり、打ち込みも1回1回を本気で気持ちを入れて頑張りました。小4で初めて優勝を経験しこの時「オリンピックへ行く!」と決意します。小5で優勝が1回ありますが、肝心の全国大会の県予選に負けました。全国大会に絶対行きたいと思っていたので、この時ほど口惜しかったことはありません。小6ではどの大会に出ても優勝できません。しかし口惜しさは無かったそうです。これが今の自分の実力だと冷静に受け止めることが出来たからです。そして黙々と練習の日々を過ごします。中1で81kg級ベスト8、中2で90kg級3位、中3で90kg超級優勝、全中1回戦勝利と毎年成績が上がりました。3年間で心も技も体も強くなった洸俊くんに優勝の感想を聞くと「やっとスタートラインに立つことができた」と言います。オリンピック優勝がゴールだからです。小4で決意した目標をずっと持ち続けて練習に励んできた洸俊くんに、力強さと頼もしさを感じました。



全中2回戦 相手がデカすぎた


秘められた闘志


オリンピック選手を育成する全日本柔道連盟の28年度ジュニア強化合宿の参加選手に選ばれ期待が膨らみますが、当面の目標は高1でインターハイに出場することです。顧問の長谷先生は茶目っ気があり優しい性格が、時として気の緩みに繋がるので更に強い信念を持って頑張って欲しいと話します。試合では絶対に勝つと強く念じ、日々の練習では少しでも進化する事を心がけていると小声で話す洸俊くん。そして柔道を勧め、食事に気を配り、柔道着を毎日洗濯してくれる母に感謝したいと話します。気が優しくて力持ちの洸俊くん、言葉にこそ出しませんでしたが「目標を定め、努力して、結果を出す、それが全てです」と内に秘められた闘志から、声なき声が確かに聞こえてきました。



東部中学 柔道部