第15回 「輝け!郷土の星」 走り幅跳びの宮脇 愛果さん(東部中3年)
第62回全日本中学校通信陸上競技石川県大会で優勝
石川県中学生女子走幅跳の第一人者として、周囲から期待が寄せられている愛果さんは、城山グランドで日々練習に励んでいます。小学校2年生の時、兄が通うナスポジュニア陸上競技クラブに一緒に連れて行ってもらい、なんとなく練習を始めたことがキッカケです。小学生の県体会は4年生から出場できますが、愛果さんは、4年生と5年生の時に100mに出場して3位に入りました。
6年生では走幅跳に出場して4m81の大会新記録で優勝し全国大会へ出場しました。初めての全国大会では周りの雰囲気にのまれ、力が発揮できず4m34で11位でした。この時の優勝記録が4m79だったので、とても悔しく初めて泣きました。
ケガに泣く
中学に入学すると迷わず陸上部へ入ります。愛果さんは陸上が楽しいと一生懸命練習しました。結果はすぐに出ます。100mは13秒30、走幅跳5m19を記録しました。毎年秋に横浜で開催されるジュニアオリンピックにも出場し走幅跳で4位に入賞。周りから注目され始めます。中2では、100mは12秒83で県2位、走幅跳5m47で県優勝し全中へ出場。全中では5m30と記録を落とし予選落ちです。実はこの頃ケガに悩まされていたのです。走幅跳は助走から踏切る時に全体重と全スピードが加わる競技です。練習のしすぎによりシンスプリントと言う、膝から下の骨に痛みが出る症状に悩まされていたのです。歩くだけでも痛く練習を抑えました。「何でこんなに飛べんげろう・・・」また涙する愛果さんでした。中3の今年こそはと5月の石川県選手権に出場しました。高校、大学、一般と一緒になっての競技ですが、5m52で見事2位でした。しかし大会後に腰の痛みを感じ診察すると疲労骨折をしていました。練習できないまま迎えた8月、長野県での全中は5m00と予選落ちです。中学3年間で全国の表彰台に1回も上がることができなかった悔しさで、またまた涙を流しました。
東部中 陸上部
全国の表彰台を目指して
最近は中学生と高校生の差がなくなっています。今年の岩手国体でも、女子走幅跳の少年女子A
(高3、高2)の優勝記録が6m15、少年女子B(高1、中3)の優勝記録が6m20で全中3位だった中学生が優勝しました。全国大会に出場する選手は身長160cmから170cm台がほとんどです。愛果さんは153cmと小柄ですが、天性のスピードとバネに磨きをかけ、必ず全国の表彰台に立つと強く決意しています。石川県中体連の強化合宿にライバルと共に選抜され技術、メンタルを高め合う中で県代表を担う責任を自覚したと言います。
小柄でかわいい愛果さんですが、フィールドに立つ姿は凛々しく、アスリートとして将来性を感じます。来年から高校生ですが更に大きな舞台での、大きなジャンプを期待します!
ジャーンプ!