第21回 「輝け!郷土の星」 8種競技の 梅林 公紀くん(東雲高校3年)
石川県高校総体の陸上8種競技で優勝
5月に開催された総体で梅林公紀くんが8種競技に出場し総得点5186点で見事優勝しました。北信越大会では5120点で記録が伸びず4位入賞でした。8種競技は3位入賞までがインターハイ出場なのでちょっと残念でしたが、頭を切替え次は400mハードルにチャレンジ、7月の国体県予選に向け練習に励んでいます。とにかく子供の頃から走るのが好きだったという公紀くんは珠洲市立緑丘中学校の出身です。中3の時に100m、200mの石川県中学生チャンピオンでした。公紀くんの才能を見出した当時の東雲高校陸上部顧問だった中西先生がスカウトし8種競技を勧めました。親元を離れ七尾での下宿生活ですが大好きな陸上競技が出来るのと、七尾が都会に思えワクワクし寂しさは感じなかったと言います。
8種競技
1日目に100m、走り幅跳び、砲丸投げ、400m、2日目に110mハードル、やり投げ、走り高跳び、1500m。8種目の記録を伸ばすためには身体能力と物理的思考が必要だと今年4月に着任した陸上部顧問の向田先生が話します。体を動かすのは脳なので理論が理解できなければなりませんが、公紀くんは非常に飲み込みが早く、レベルの高い会話が出来たので驚いたといいます。それもそのはず、公紀くんは研究熱心で1年生のときから理論を調べまくっていたそうです。理論を知らないと何を修正して良いか分からないのでインターネットで各種目の論文を読み、一流選手の動画を見て、更に自分の動きを録画して練習していたと言います。練習メニューも先生と公紀くんが相談して決めます。それは本人が納得してやらないと効果がでないからだと言います。
理論を説明
東雲高校陸上部
公紀くんは、非常に面倒見の良いキャプテンの上田直弥くんと共に後輩の指導も行います。この冬も筋力アップなど体力づくりを中心に練習しましたが、キツイだけでなく楽しみながら練習もしたいと、県外の合宿に参加して学んだゲーム感覚の練習も取り入れました。向田先生は指導方針として、人としての成長、仲間との交流、競技力の向上を掲げています。そして練習が苦しいのは当たり前、その先に見えるものがあるからこそ楽しくもなると部員一人一人の目標を明確にしてチームで共有します。そして競技スポーツはどんな良い記録を出しても満足した瞬間に終わると言います。公紀くんも試合直後にまだいけたなぁー、練習すればもっといけるなぁ!と常に記録を求め続けるメンタルが大切だと話します。出会ってまだ3ヶ月ですが、なぜかもっと長い期間一緒に練習してきたように感じると公紀くんも向田先生も話します。絆とは、期間の長さではなく、志を共有しお互いを信頼した瞬間に生じるのだと二人の姿から教えられました。明るく前向きな公紀くん、そして伝統ある東雲高校陸上部の健闘を祈る!
笑顔が強さの秘訣!