こみみかわら版バックナンバー

第37回 「輝け!郷土の星」フラワーデザインの村山 唯さん(東雲高校3年)


第56回技能五輪全国大会の職種「フラワー装飾」で県代表!

フラワー装飾とは、花束やパーティー会場の飾りつけ、ブライダルブーケなど生花を用いてアレンジメントする技能のことで、フラワーデザインの国家資格です。そのフラワー装飾技能士2級に今年合格した唯さんは、山口県で開催される高校生フラワーアレンジメント全国大会と沖縄県で開催される技能五輪全国大会(23歳以下)に石川県代表で出場します。高校生で2級合格は石川県では歴代4人目の快挙です。県代表の連絡を受けた唯さんは、昨年、村上結乃先輩が選ばれていたので、自分も出たいなと思ってはいたのですが、「まさか本当に!」 とビックリしたそうです。

東雲高校フラワーデザイン部

生花部が前身のフラワーデザイン部は創部10年を迎え現在は女子6名、男子1名の部員が週1回から3回の練習をしています。実業系の東雲高校には資格取得を目指す気風があり、フラワー装飾の資格を取りたいという生徒の声に、顧問の宮本信子先生が独学で勉強して部を立ち上げました。

現在は宮本先生、出村豊先生、澤野毬乃先生が1級を取得しており、また金沢のフラワーデザインスクールの福岡千恵先生を講師に招き手厚い指導の下、2年連続で全国大会と技能五輪へ出場となる実績を上げています。



フラワーデザイン部

頑張り屋

お花と聞くと、おしとやかな感じがしますが、実はフラワー装飾は体育会系に劣らず激しい競技です。与えられた花材で課題(テーマ)を制限時間内で表現し審査されます。技能五輪の競技時間は5時間、私語禁止の会場でスケッチ、花束、ブライダルハーフ&ブートニア、ウィンドウディスプレイを制作します。集中力と体力が勝負の中、見る人に、そーなんだ、そんな発想があったんだと感じてもらうために、全体構成、色、形を調和させます。そして秀でた作品にするためのアイデア、最後の一工夫をどうするかでしのぎを削る戦いだそうです。

大会ではとってもお腹がすくんですとニコリと話してくれた唯さんですが、実は陸上部にも所属し、なんと県の高校総体では5000m競歩で3位入賞を果たしています。1年生の時は最下位だったと言うので、唯さんは相当な頑張り屋に違いないと思い、競歩とフラワー装飾をどう両立させたのか聞いてみると、3年生になって2級を受ける時、陸上部の向田先生も応援してくれたので絶対合格しなければと、陸上の練習を済ませ午後7時から10時まで市内の花屋さんで指導を受けたと言います。

やはり!そんな努力をしていたのかと感心し、指導する先生方にも唯さんの事を聞いてみました。福岡先生は、素直で諦めず最後まで頑張るので成長もするし、結果も出るのだと話し、宮本先生は普通なら挫折し投げ出してしまうところを諦めず、メンタルがとても強い子だと話してくれました。

唯さんは今、受験勉強や学校祭などやることが一杯ある中で大会に向けて練習に励んでいます。 優しくて頑張り屋さんの唯さんの人柄が表れる素敵なアレンジメントで技能五輪、頑張って下さい!楽しみにしています。



五輪をモチーフに