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第51回 「輝け!郷土の星」サッカーの 島田 凌くん (鵬学園3年)


第98回全国高校サッカー選手権大会出場!

鵬学園サッカー部、強豪星稜高校を破り3年ぶり2回目の全国大会出場。
各地から選手が集まり現在部員は80名を超える。ベンチ入りする20名の中で七尾出身は島田凌くん1人だ。副キャプテンでポジションはミッドフィルダー。攻守の要としてチームを支えている。

県大会では小松高校に13―0、
石川高専に3―1、
準々決勝の金沢高校とは0-0でPK戦となり7-6で競り勝ち、
準決勝の遊学館とは2-2のPK戦で10-9と接戦を制した。
星稜との決勝は延長戦の末に2-1で勝利した。

PK戦は緊張するが、絶対に勝つと精神統一、ボールを蹴るペナルティーマークから7歩下がって、深呼吸を3回、コースを決めて狙う。絶対に決めるという自信があった。そして合宿で鍛えてきた最後まで走りきる力。この粘り強さこそが他校に優り今大会の勝因だったと話す凌くん。

サッカー少年

天神山小3年の時に七尾サッカー少年団に入った。七尾東部中学時代はセブン能登に所属し活躍。中3の時、高校県大会決勝を応援に行った。鵬学園初優勝を目の当たりにし感激したが、全国大会では初戦敗退。よし!鵬に進学してリベンジを果たそう!と決意して迷わず鵬学園に入学。しかし1年の県大会で初戦敗退、2年の大会では2回戦敗退だった。

練習の厳しさよりチームが結果を出せないことが辛い。小中では中心選手としてプレーしてきたが、高校で応援する側になったとき初めてメンバー外の気持ちが分かった。そして一生懸命応援するが、心のどこかで出場できない悔しさがあった。

凌くんがレギュラーに起用されたのは2年の新人大会からだ。残り1年、午後4時半から6時半まで、学校のグランド、和倉サッカー場、能登島サッカー場と赤地監督の指導のもと時間を惜しんでチーム一丸となって練習に励んだ。



赤地監督を胴上げ!!

鵬学園サッカー部

3年生がチームに足りないものは何かを考えスローガンにする。課題を明確にしチームで取り組む。各地から集まる部員はサッカーへの情熱はあるが個性も強く時にバラバラになる。凌くん自身も小中では目立ちたいとスタンドプレーをした。

今年のスローガンは「団結力と戦う姿勢を勝つ力に変える!」だ。実は凌くん、高2の終わりにある出来事で1週間の練習禁止処分を受けた。モヤモヤする気分で嫌気が差した時、中1の時に亡くなった父の事を思い出す。父は凌くんがサッカーをしている姿を何より楽しみにしてビデオに撮っていた。その父がこんな姿を喜ぶはずがないと心を入れ替え、自分の事よりチームのために行動しようと決めた。

部では、礼義礼節、感謝の気持ちを持つ、戦う集団になる、と社会に通ずる人間形成の目標を掲げている。掃除も勉強も当たり前の事を当たり前にやり、人のやりたがらない事を率先師範した。

遊学館との準決勝、思いがけずロングシュートが決まった。やるべき事をやっているとこうなるのか…。心底サッカーをやっていて良かったと感じた瞬間だった。努力したら報われ、人間性も養われるんです。とスポーツの素晴らしさを語る凌くん。 稀に見る好青年だ。



1月2日京都橘戦 頑張るぞー!