こみみかわら版バックナンバー

第65回 「輝け!郷土の星」トランポリンの田山雄貴くん


北信越ジュニアトランポリン競技選手権大会中学生の部で優勝!!

結果が良くても悪くても、常に情熱を持って全力で取り組むことが大事だと思っています。
そう話してくれた田山雄貴くん。10月に開催された第13回石川オープントランポリン競技選手権大会の13歳・14歳でも優勝しました。

競技を始めたきっかけはトランポリン世界選手権大会の日本代表選手で、全日本トランポリン競技選手権優勝者の父健朗さんの存在です。4歳から父が指導する中能登ジュニアトランポリンクラブに姉と共に通いました。

しかし、小学校に入学する時、股関節の骨が壊死するペルテス病を発症。入院して2年間松葉杖や車椅子での療養が続き辛い思いをしました。小3で回復の見込みが立ち練習を再開しますが、健康であることの有難さを実感し、練習はひときわ熱が入ります。

父の血を引く雄貴くん、小4で能登地区トランポリン大会に優勝し現在5連覇中です。小6では石川県大会で優勝、そして全日本ジュニア選手権4位と着実に実力をつけてきました。

中能登ジュニアトランポリンクラブ

金丸体育館で午後6時から8時まで、準備運動を行いトランポリンの点検をしてから技の練習を行います。

競技は16秒から20秒間に異なる10種類の技を連続して行います。縦4m28㎝、横2m14㎝のトランポリンで、高く飛び、綺麗に、宙返りやひねりを行い、着地を決めます。

雄貴くんは6mまで上がり、2回宙返り1回半ひねりの高度な技に挑戦しています。回転がかかりすぎても、かからなくてもバランスが崩れ、時には床に落下することもあります。

普段は部分練習で一つの技の習得に専念しますが、試合が近づくと10種類の技を連続して行います。微妙な変化で自分のイメージ通りにならず、今まで出来ていたことが出来なくなることがあります。そんな時は精神的に辛くなりますが基本に戻って練習をします。

トランポリンは体力と集中力、そして強い精神力が求められます。クラブの代表でもあり指導者の健朗さんは技の鍛錬だけでなく心の鍛錬も重要視しています。何よりもまず、気が入らない練習をしている時などは厳しく注意し、何事も一生懸命やることの大切さを教えます。

練習で使うトランポリンはオリンピック仕様の本格的なもので子どもたちに少しでも良い環境で練習させたいとの思いで購入しました。クラブでは元体操選手だった母も低学年の指導をして父をサポートしています。



強い気持ち

毎日24時間、365日、トランポリンが頭から離れない。
心が折れそうな時、ライバルの演技を見て刺激を受け精神を立て直すという雄貴くん。

踏み込みが浅くバランスを崩し落下した夢を見た。そんな時は夢を練習に活かし踏み込みに注意して練習をする。

歴史上の人物からも学ぶ。徳川家康の耐え忍ぶ力が好きだ。シェイクスピアの名言、「成し遂げんとした志をただ1回の敗北によって捨ててはいけない!」 強い気持ちを持ち続ける事の大切さに共感する。

いずれは父を超えたい!ロサンゼルスの次のオリンピックで26歳になる。日本代表が目標だと力強い。 トランポリン王国石川に生まれ、恵まれた環境に育つ。 夢ではない!