こみみかわら版バックナンバー

第70回 「輝け!郷土の星」駅伝の伊駒快介くん


第30回全国中学校駅伝大会7位入賞

中能登中学校駅伝部、昨年の県大会、北信越大会で優勝し、12月、滋賀県で開催された全国大会で7位入賞を果たしました。全国の48校で競われる中学校駅伝は1人3kmを6人で走ります。

快介くんが駅伝を走るきっかけになったのは小学校6年生の時です。県下の小学校96チームが出場した「いしかわっ子駅伝大会」に鹿島小学校の代表選手として出場しました。1人1.5kmを5人で走ります。3区の伊駒快介くん、5区の酒井崇史(しゅうじ)くんが共に区間最高記録で走り、見事鹿島小学校に初優勝をもたらしました。

この体験で陸上の楽しさを実感した2人は中能登中陸上部に入部します。2年生の時にも2人は全国中学校駅伝大会に出場し見事な3位入賞を果たしています。3年生になり今年も上位入賞を目指そうと皆で誓いを立てた矢先にアクシデントが起こりました。3000mで全中突破記録を持つエース崇史くんが疲労骨折で走れなくなったのです。

エース不在で臨んだ全国駅伝、なんとしても入賞しようと頑張った結果の7位入賞です。不利な状況の中でも結果を出せたことで部員は勿論、応援してくれた関係者に感動を与えたレースでした。

1区走者は2年生の小室快斗、17位で若狭怜士2年生につなぎます。
若狭くん、2区6位の記録で順位を8位に上げます。
3区は怪我で出場できなかった崇史くんの弟、酒井琉史1年生。3区8位の記録で兄の分まで頑張り6位に順位を上げました。
4区鵜家拓斗2年生、8位で5区伊駒快介につなぎます。
伊駒くん、昨年の経験もあり快調に飛ばします。次の走者、1年生の川森獅月(しずき)につなぐ前に一つでも順位を上げとかねばと意地の走りで順位を7位に上げました。
ラスト6区の川森くんも先輩たちの走りを受け、絶対に負けられないと必死の走りで順位をキープ。

全員でつかんだ7位入賞のゴールでした。

またこの大会には今井玲那・福井悠妃・福井妃紗奈・坂井歩瞳・高宮さくらこの女子チームも出場し19位の成績を収めています。

中能登中学陸上部

長距離部員は夏にトラック競技、冬は駅伝を走ります。
キャプテンの快介くんはトラックでは800mで1分59秒、1500mで4分07秒の自己記録を持ち、6月の石川県中学校陸上大会では両種目とも優勝しました。

陸上部は「限界突破」をスローガンにそれぞれが目標を掲げ練習を行いますが、練習メニューは全員自分で決めるのが伝統です。快介くんはそれぞれが主体性を持つことで駅伝チームとしても積極的な練習になり、互いに支え合うことが出来ていると言います。

長距離の3年生、崇史くん、坂井栄寿くんと共にメンバーの好不調にも気を配り、一日一日、今日は何を為すべきかをサポートします。

今年度から顧問を務める新任の吉田優海(ゆう)先生も中能登中学校陸上部の出身で部員の先輩です。吉田顧問も同じく守山コーチの指導を受けていたので、生徒の気持ちもよくわかります。当時よりも選手主体で自立型の練習が確立されてきている中、コーチと部員の中間に立ち自分なりの役割を発揮して母校に恩返しをしていきたいと語ります。

毎年、七尾中学校とデッドヒートを繰り広げる中能登中学、切磋琢磨する両校の存在はいつしか北陸を代表する伝統校となり、地域の誇りとなっています