こみみかわら版バックナンバー

第44回 中島町山戸田

226中島町山戸田

町の由来

地元では「やまった」とも言っとるよ。地名辞典によると、山津田、山濃田、山田とも書くらしいよ。津は岬を意味するんで、在所の前に広がる田んぼに、稲穂が実り、風で波打つ光景はまさに海を連想するから、その裾野の山々はまさに岬であり、山津田もうなずけるなぁ。まぁ、「山」と「田」に囲まれた在所なので、山戸田になったというのが、本当のところではないがかいね。(笑)

昔と今

なぜか、昔から職人の多い在所やね。 在所世帯の半分以上が大工、戸大工、左官などの職人の家やったよ。 私も大工で年季明けしたころは、仲間と一緒に七尾方面に汽車に乗って仕事に通ったね。現在は高齢者が多い在所になっとるよ。それで、地域防災に取組んでいてね、「ひまわり会」という会を作って、いろんな行事を行っとるよ。 お年寄りが楽しめるような、レクリエーションや食事会などの他、振込め詐欺や、熱中症に注意する話など、外部の人に来てもらっているよ。また、非常食が、どこに売っているのかや、試食もしたりして、防災意識を高めているんやわ。 万が一に、志賀原発に事故がおきた時、中島町の避難先が能登町宇出津になっとるんで、その避難場所の宇出津の体育館までバスで行ってきたよ。 高齢者全員が参加したよ! 普段から声を掛け合って、元気にいるかお互いに気に留めていこうということやね。

在所の自慢

9月20日のお熊甲祭りに出す山戸田の枠旗は非常に由緒があって、七尾市指定民俗文化財に指定されているよ。 真紅の旗の色は猿の血で染めたとも言われていてね、「天開萬國歡」と書かれているよ。