私の仕事は『航空自衛隊の戦闘機パイロット』です
戦闘機パイロットの仕事とは、
私の場合、福岡県の航空自衛隊 築城基地に所属し、国土防衛の任務に当たっています。
きっかけ
小学生の時、海軍の少年兵だった祖父の写真を見て、魂が揺さぶられた記憶があります。 朝日中学の時、「七尾JCジュニアウイングス」に参加し、アメリカのモントレー市にホームステイした時のホストファミリーが元海兵隊のヘリのパイロットでした。 海軍基地に案内された時、自分の職業はこれしかない! と、熱いものが全身を走り、祖父の血が私に流れているのだと感じました。
道のり
やると決めたからには一刻も早く目標を達成したいと、中学卒業後すぐに横須賀にある陸上自衛隊高等工科学校へ進みました。 全国から250人の同期が集まり3年間の寮生活です。 覚悟を決めて入学したものの、初めは少し寂しい気持ちもありました。 ラクビー部に所属し、仲間との厳しい練習や授業を共にする中、絆も強まり何でも話せる友もでき、心身共に逞しくなり、 入学時60キロの体重が卒業時に70キロまでになりました。
戦闘機のパイロットになるためには、更に航空自衛隊の航空学生になる必要がありますが、 難関で二度受験に失敗。 初志貫徹と陸上自衛隊に勤務しながら必死で試験勉強を続け三年目で合格しました。 英語や航空力学を学んだ後、プロペラ練習機から始まり、ジェット練習機、そして戦闘機へと、パイロットとしての階段を上っていきます。
私が松島基地で戦闘機操縦課程の訓練中、東日本大震災が発生。 F-2戦闘機が津波に飲まれます。
すぐに復興支援に入り泥のかき出し、給水車での配給を行い、10日間お風呂に入らず、1ヶ月間は缶詰やレトルト食品で過ごしました。 しかしこの経験こそが、初めて日本国民のために働いているという実感を得た瞬間であり、自衛隊という組織の素晴らしさを改めて感じた時でもありました。 最終的にはF-15J戦闘機のパイロットとして、警戒監視、スクランブルで飛び最前線の任務に就くことになり、自分としては本望だと感じております。
昨年度は、日本に接近する国籍不明機に対して、航空自衛隊の戦闘機が、810回の緊急発進を行なっており、 私も緊張感を持って勤務しています。
意外な話
高性能な戦闘機ですが、対象機に接近した場合は人間の五感がとても重要です。 レーダーで捕捉し、接近すると前後左右を目視で確認しつつ所要の対処を行い、領空侵犯を防ぎます。
心がけていること
一番求められることは状況判断能力です。 刻々変化する状況に精神と肉体を研ぎ澄ませて対応しなくてはなりません。 万全の状態で何時でも出動できるよう睡眠や食事など体調管理には特に気を使っています。 また国土と国民を守る使命感が揺るがぬよう心身の鍛錬を続けています。
住所:石川県七尾市小島町西2
電話:0767-53-1691
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