こみみかわら版バックナンバー

第131回 七尾市なぎの浦


町名の由来

この町は、昭和55年に七尾市が海を埋立て新興住宅地として売り出した町なんだ。
海を埋立した土地は七尾市議会で町名や地番が承認された上で登記され、
初めて陸地として認められるんだよ。

ここに住む人は、なぎの浦という町の土地を買い求めた人だから、
町名の由来はわからないけど、当時の市役所の担当者か市長が
静かな七尾南湾をイメージして、なぎの浦と命名したんじゃないかなぁ。

昔の在所

七尾市で都市下水が初めて敷設された町でね、売り出し当時はバブル時代の始まりで、
将来性を見込んで多くの人が買い求めたんだ。
人気があって抽選で当たった人しか買えなかったらしいよ。
買ってもすぐに家を建てる人は少なく、私の土地も父親が買って持っていたんだけど、
平成13年になって子供が中学生になるのを期に移ってきたんだ。
先輩に聞くと、最初の頃は道が舗装してなくて、街灯もない、郵便ポストもない、
商店もない、何もない、道路を挟んで七尾海員学校の広々としたグラウンドが続き、
なぎの浦砂漠と言われていたそうだよ(笑)。

みんな新しい人で、隣の人でもお互い見ず知らずからスタートし、
町が若く、住む人も若く、町会というものが何なのかもわからないまま、
家を建てた順番で町会長をやっていたと聞いているよ。
そう思うと38年経って、こうやって取材されるくらいに町らしくなったということなんだろうね。

これから

古くからの伝統もしがらみもなく、ご近所付き合いが気楽な部分と、
それでも町会として結束をしなければならない部分とが交錯するんだ。
現在は子供会、青壮年会、女性会、はまなす会が活発に活動して、
横糸と縦糸を結んでくれているんだよ。
高齢化が進む中、8年前に結成された、なぎの浦子ども太鼓が
町内の納涼祭や餅つき大会で披露してくれるし、七尾看護専門学校もあるので、
朝夕に若い人の声が聞こえ、ありがたいと思っているんだ。

昨年は西湊地区の運動会で準優勝できたし、幅12mの道路には白線を引き、
街灯も全てLEDに替えることが出来て良かったよ。気がついた事を、
コツコツと出来る範囲でやらせてもらいながら、
みんなに支えられ町会長を4年間務めさせてもらったけど、
この取材を花道にバトンを渡したいと思っているところなんだよ。

あきこの一言

海あり、緑地あり、閑静な住宅街
はまなす会の新年会で、おはぎ頂く。(ペコリ)