第12回 中能登町上後山
能登有料道路、七尾方面から上棚インターにいく途中の自然ゆたかなところ。上後山の狭間邦夫区長さんにお話を伺います。
上後山といえば、「ころ柿」(干し柿)の地区やね。早速やけど、上後山ではいちばんたくさんころ柿を作っとる伊賀さんていうお宅があるから、行ってみようか!
ということで、伊賀政紀さんのところに案内していただきました。
伊賀さんところはこの辺ではいちばんころ柿を作っておいでるわ。町の広報とか、新聞もよく取材に来るんやよ。まず皮をむく。いぶしてから、つるして乾燥させる。いい感じになったら加熱しながら手もみして水分を抜く。細かいところは各家庭によって違うわ。企業秘密というわけやね。天候とか柿の様子を見ながら、ほぼ手作業で丹誠込めて作っとるよ。
狭間さんのお宅でもころ柿を作ってらっしゃるのですね。
うん。嫁さんと一緒にね。ここ上後山は、36軒ほどあるうち20軒以上はころ柿を作っているんやないかな。出来たころ柿はJA経由で市場に出す。子供の頃からずっと家で作っていたし、手伝いもたくさんしたよ。作るのが当たり前って感じやね。収入のある趣味であり、ある意味では生きがいと言えるかも知れんねー。
それでは上後山のこれからについてお願いします。
白山神社という由緒ある宮さんがあって、小さい在所の割には立派やと思うよ。祭りではみんなで集まってね。でも、今は極端に高齢化が進んどるから、今後の世帯数がどうなっていくかが気になるね。山の中という感じもあるけど、実は交通の便がいいところなんやよ。ころ柿と、それから棚田の米、おいしくて自慢出来るものがあるから、若い人が定住してくれればいいなあ。