こみみかわら版バックナンバー

第219回 和倉町和泉


在所名の由来

和倉東町の世帯が増えてばっかいできなくなったので、町を分けようという事になってね、平成七年に新しい町として誕生したんだ。

その時に町名をどうするかという話し合いで、東新町とかいくつか案が出ていたんだけど、新しい町の役員で長老の古川正俊さんが和倉の和、温泉の泉、をとって和泉(いずみ)を提案したらみんな賛同して和倉町和泉に決まったんだよ。

昔の在所

お祭り会館と湯っ足りパークと和倉小学校に囲まれ、温泉街の中心から少し離れた場所なので古くから和倉に住み着いていた家は少ないんだ。

小学校グランド横の高台が和倉団地として開発されたので私の親の代からの人が多いんだよ。主に旅館関係で働く板前さんやマッサージさん、接待さんなど近隣と奥能登や全国各地から集まってきて家を構えたんだ。

町が出来て二十九年目なので歴史的なことや伝統的なことは特にないけど、新しい町を盛り上げようという心意気があったから、まとまりのある町内会だよ。

初代町会長の平沢さんが十年やって、二代目が森本さんで二年、三代目の野崎さんが六年、四代目が私で十一年目になるんだ。

和泉誕生五周年には茶碗を配って祝ったり、二十周年記念には「町民の集い」と銘打ってカラオケ大会や流しそうめんなどやったよ。新幹線開業の年はバスで金沢駅まで行って、富山まで新幹線に乗って、そこからまたバスで観光しながら帰ってきたんだ。

かつては道沿いにある菖蒲田では菖蒲湯の菖蒲を栽培していて各旅館に配っていたんだ。

現在の在所

町内行事は主に和倉コミセン(公民館)主体の行事に参加することと、年二回の大掃除なんだけど、高齢者中心にだいたい参加してきちっとやるんだよ。道路わきの草木を切ったら軽トラ八台も出てリサイクルセンターへ運んだんだ。

敬老の日の招待客は和倉では和泉が一番多く高齢化率が高いのだけど、七尾市の統計では低いんだ。それは加賀屋さんの男子寮と女子寮があるので住民の平均年齢を押し下げているんだね。

実際は古くからのアパートでは一人暮らしの高齢者が増えてきているんだ。民生委員がお世話してくれているので本当に感謝ですよ。みんなで支え合いながら高齢化社会を乗り越えて行きたいと思います。

まなかの一言

古くて新しい町に、
温泉街の歴史を感じる。