こみみかわら版バックナンバー

第47回 七尾市下町

229七尾市下町

町の由来

その昔、下町にまだ人が住んでいなかったころ、ここに田畑を開墾して暮らせば食うに困ることはないと、隣在所の江曾町から移り住んできたらしいよ。江曾からすると下に出たので、下出と呼ばれていて、それが下村となり、現在の下町となったそうやよ。今でも80歳以上の人はみんな下村と言っとるよ。

町の歴史

江戸時代は八幡町と共に天領でね。在所には御陣屋と呼ばれる地区があって、徳川幕府の陣屋があった場所だと伝わっているよ。そこに徳川の葵のご紋の稲荷神社があったんだけど、管理が出来なくて、今は 徳田駅前の久志伊奈太伎比咩神社の横 に移設して管理をしてもらっとるんよ。

現在の下町

昔から農業が中心の在所やね。一時期は織物工場も沢山あったけどね。今ではお店が1軒もない在所なんよ。それでも人は増えてきているんよ。若い人も出て行かないし、新しい人も入ってきてね。小学生は30人以上、中学生も20人以上いるよ。生活に便利な場所ということもあるが、人情の厚い在所でね。新しい人を温かく迎え入れてくれる在所なんよ。

下町の特徴

町会長と生産組合長と役員は、選挙で決めとるよ。在所の30歳以上の男女全員が候補者としてリストが作られ、その中から誰が良いか全員で投票するんよ。選挙管理委員会も作ってね。選ばれたら断らないことが条件でね。二期四年間、70歳定年制だよ。 これは、在所の運営が硬直しないようにと30年くらい前から行われているよ。

町の自慢

世代間のコミュニケーションが非常に良くてね、人情の良さは抜群だよ。若い人にいろんなことを伝えながら協力もしてもらっていてね。夏の風祭りは舞台櫓を組んで在所みんなで踊るんだよ。