こみみかわら版バックナンバー

第42回 七尾市若林町

224若林町

町名の由来

畠山氏が七尾に入城する以前、この地域を治めていた若林三郎兵衛所領の名から付いたという話やよ。

町の歴史

信仰の篤い地区だと思われるよ。 私が子供の頃には、町の至るところに飛鳥時代以前の石でできた塔婆の板碑が、置かれていたね。現存する数は15個あり、そのうちの一つは北陸三県で最大のものなんやよ。現在は、13個が菊理姫神社に集められとるよ。 そんな土地柄か、石動山天平寺の栄えていた当時は、その末寺が三院もあったと言われとるよ。 また、奈良時代に隣在所にあった宿駅に使う馬を養っていた牧場が、うちの在所 にあったと伝えられていて、その名残から、通称荒牧という場所が今の下出地区の一部なんよ。他にも大門と呼んでいる場所があって、ここは七尾国分寺の南大門があった場所やという話やよ。今の国分寺跡からかなりの距離があるので、悠久の歴史を感じるね。 上出地区ではお茶の栽培が盛んで、近年までお茶畑があったんやわ。これは石動山山系の麓に位置するため、非常に水はけがよく、田んぼには適さんかったからお茶を植えたんやね。 現在両地区は、水理事情もよくなり、七尾南部の水田地帯として耕作放棄地もなく、緑豊かな地域として営農されていることを誇りに思うよ。

町の自慢!

毎年10月の第3土曜日に行われる秋祭りに、獅子舞を先導する道中踊りがあるけども、何とも言えぬ優雅なもんだよ。七尾にもこんな踊りがあることを知ってもらいたいし、ぜひ一度見に来てほしいね!