こみみかわら版バックナンバー

第68回私の仕事は「大工」です

人の喜びを、我が喜びと感じる幸せ



私の仕事は「大工」です
西川 剛志(にし かわつよし)さん32歳
仕事歴 8年

大工の仕事とは

私の場合は、
木造住宅の新築やリフォームのご依頼を受けてから、
どのようなライフスタイルを望んでいるかを聞かせて頂き、
予算の中で将来のことも踏まえ、最大限の利便性と品質を追求し提案します。

そして最後にお客様の笑顔を見る事が出来ることが大工の仕事だと思っています。

三代目の決意

「バカ野郎ー!」
「何、たるいことしとらんやっ!」
「やめてしまえ!」
毎日、ボロ雑巾のように、ぼろ糞に怒鳴られ続けました。本当に毎日が大変でした。

こんな親方、早く死んでくれんかなと思うほどでした。
二代目の親父のことです。

私は
羽咋工業高校を卒業して金沢の建設会社でビル建設に4年間従事した後、
能登島の実家に戻ります。

この時に腕の良い大工として身を立て、
七尾で一番、いや石川県で一番の大工になると強く決意しました。

父にどれだけ怒鳴られても自分の野望があったので頑張れました。

父は口で教えてくれません。
「これ見とれ」
と姿で教えてくれ、やらせてもらうのですが、失敗すると怒鳴るという教育でした。

初代の祖父は
山から木を出し、乾燥させ、皮を剥いで材木を削って、刻んでと全てを
自前で行っていました。

家の前に積まれた材木の周りで遊んでいた私には、
三代目としての血が流れ、理屈ではなく魂が勝手に突き進んでいったように思います。



一番の大工とは

親父に怒鳴られても泣きませんでしたが、初めて泣きました。
涙が止まりません。感動の涙です。

任された初めての現場を仕上げた時です。
お客様が笑顔で喜んでくれた瞬間、
自分自身が本当に嬉しくて半泣きになってしまいました。

現場の最前線で仕事をすることの素晴らしさを知りました。
この感動を味わえることが大工の醍醐味だと思います。

最初は野心的に一番になると思っていましたが、
今はお客様の期待以上の仕事をして、
お客様に喜んでもらえることの一番を目指しています。

仕事が趣味

少子高齢化の社会、住宅需要も減少しています。
将来を思うと不安で寝られないこともあります。

ハウスメーカーの下で専属大工としてやる道もありますが、
私はお客様の喜ばれる顔を直接見ること考え続けます。
お客様に喜んで頂かないと大工をやっている意味が無いと思うからです。

目先の利益を追うのではなく長い目で
「あそこに頼んだら良い仕事してくれるよ」
と言われ、
「西川というやつがおってなぁ・・」
とそんな証を生きている間に残しておきたいと思って、
朝早くから晩遅くまで精一杯仕事に向き合っています。

その分家族には迷惑をかけていると思っています。
ふと気がつけば、職人気質の親父と同じような道を歩んでいます。
怒鳴りながら育ててくれた親父の愛情を今は理解でき感謝しかありません。

妻は仕事が趣味のデカい子供がもう一人いると思っているようです。(笑)

今若い大工がいません。将来大工がいない七尾市になりかねないです。

感動を与え、感動を頂く大工という仕事も悪くないです。
大工の道に進む若者を待っています。
私が怒鳴らず親切に指導しますから大丈夫です。(笑)



能登島通町 西川総合建築  ☎0767‐85‐2752
2016年取材